お陰様で今年度も第70回オペラ定期公演を大盛況で終えることができました。これも偏に藝大フレンズをはじめとする大学内外による助成、寄付・協賛といった多くの方々のご理解・ご支援の賜物と心より感謝申し上げます。
昨年度の公演終了後、今回出演した学生の声種を考えて演目を、それとほぼ同時期に指揮者・演出家を決定いたしました。演出家はその後、外部依頼の舞台装置・衣裳・照明等のスタッフと予算などの打ち合わせを行いました。
新年度に入りすぐに音楽稽古、5月から立稽古と進められていきました。
8月の下旬から5日間行われた夏季集中稽古は、朝から夕方まで一日中行われる中身の濃いレッスンにより、学生のレベルアップにつながりました。
9月に入るとすぐに通し稽古、オーケストラ合わせを迎え、月末からは劇場の仕込みに入りました。本番一週間前の10月1日からは奏楽堂での舞台稽古となり、2日間の公演を迎えました。今年からセットやキャストの立ち振る舞いはもちろん、稽古期間からの歌手のマスク着用も制限は無くし、全ての体制をコロナ禍以前に戻しました。その分、学生達は自分自身で感染対策を意識し、自分自身の健康状態を守ることを意識して本番に臨んでおりました。
長い期間稽古を重ね表現力を磨いてきた出演者の学生たちが、外部スタッフによる立派な舞台・照明のもと大勢の観客の前で、さらに藝大フィルとの共演によって一本のオペラの公演ができたことは貴重な財産です。下級生は、オペラ公演に至るまで裏方として舞台を支えました。この経験は来年度、自分たちの出演する公演に当たり多くの学びとなったはずです。また学部生は合唱として舞台に参加したことで、オペラへの関心を一層深め、これからの学習・研究において大いに役立っていくものと思われます。
このような公演を維持していくためにも、今後ともどうぞご理解・ご支援をよろしくお願い申し上げます。
オペラ研究部