本学奏楽堂において、創造の杜2023「藝大現代音楽の夕べ」を開催いたしますので、ご案内させていただきます。
今回12回目となる「藝大現代音楽の夕べ」では、大学院レベルの成果として修士課程作曲専攻から2作品、教員作品として安良岡章夫教授の作品、計3曲のオーケストラ新作が初演されます。また、藝大作曲科、パリ国立高等音楽院を経て、半世紀以上に渡りヨーロッパの現代音楽の最前線で創作活動を行う篠原眞氏による《ソリチュード》(1961)を演奏します。
昨今、作曲科教育課程上に設定される演奏会で初演されるオーケストラ作品、作曲学生が注目され、例えば《創造の杜2021》初演の波立裕矢作品の芥川也寸志サントリー作曲賞受賞の他、冷水乃栄流も日本音楽コンクール入賞等高く評価されています。演奏藝術センター、音楽学部、藝大フィルハーモニア管弦楽団のご尽力によるものと深く感謝する次第です。
現在、作曲科では、一昨年、昨年の野平一郎、小鍛冶邦隆両教授の退任に続き、2024年度末の安良岡教授の退任も控え、世代交代を経て将来的な方向をいかに作り出すかが問われています。歴史性を引き受けつつ今日的な創作の基準を生成するアカデミーとしての大学から、音楽創造の多様性と可能性を広く内外に発信する「藝大現代音楽の夕べ」に、是非お越しいただければ幸いです。
最後になりましたが、藝大フレンズからの助成により、このような事業が開催できますことを心より感謝申し上げます。
折笠敏之(東京藝術大学音楽学部准教授・作曲科主任)
【演 目】藝大21 創造の杜2023 「藝大現代音楽の夕べ」
【日 時】2023年6月2日(金)開演19:00(開場18:15、プレトーク18:30〜)
【会 場】東京藝術大学奏楽堂(大学構内)
【入場料】3,000円
【演奏曲目】
小島 夏香:《2つの声》 2つのクラリネットとオーケストラのための(2020-21/23 世界初演)
冷水乃栄流:《つまびく》 箏とオーケストラのための(2022 世界初演)
安良岡章夫:《ラッコルタ》 オーケストラのための(2022-23 世界初演)
篠原 眞 :オーケストラのための 《ソリチュード》(1961)
【出 演】
指 揮 :ジョルト・ナジ(東京藝術大学音楽学部特別招聘教授)
クラリネット:小島奈々、林みのり
箏 :森梓紗
オーケストラ:藝大フィルハーモニア管弦楽団
【公演内容についてのお問い合わせ】
東京藝術大学演奏藝術センター TEL:050-5525-2465
※スケジュール・曲目・出演者等は都合により変更となる場合がありますので、ご了承ください。