日本における彫刻文化財の大半は仏像彫刻です。その素材と制作技法は多種多様ですが、木造彫刻の占める割合が圧倒的です。このような歴史の風雪に耐えた彫刻文化財を保存し後世に伝える努力は、現代を表現する創造活動にも匹敵する大切なしごとです。
本展覧会では、平成30年度に東京藝術大学(大学院美術研究科 文化財保存学専攻 保存修復彫刻研究室)にて受託し、当研究室教員・学生らによって修復された実物の彫刻文化財の展示をするほか、国宝・重要文化財の模刻作品の展示、3次元計測による文化財調査研究成果等、幅広い内容の展示を一堂にご覧いただけます。また、実際に修復や模刻制作を行った担当者による口頭発表会を開催致します。