お陰様で今年度も第68回オペラ定期公演を大盛況で終えることができました。これも偏に藝大フレンズをはじめとする大学内外による助成、寄付・協賛といった多くの方々のご理解・ご支援の賜物と心より感謝申し上げます。
昨年度の公演終了後、今回出演した学生の声種を考えて演目を、それとほぼ同時期に指揮者・演出家を決定いたしました。演出家はその後、外部依頼の舞台装置・衣裳・照明等のスタッフと予算などの打ち合わせを行いました。
新年度に入りすぐに音楽稽古、6月から立稽古と進められていきました。当初お引き受け下さった指揮科の山下一史先生がご体調により急遽降板されることになりましたが、高関健先生にすぐにお願いすることができ、スムーズに音楽稽古もこなしていくことができました。
5日間の夏季集中稽古の中身の濃いレッスンは学生のレベルアップにつながりました。ここからは合唱を含めたすべての学生、外部スタッフが毎回抗原検査を行うことにより、コロナの感染にも特に注意を払いました。
オーケストラ合わせを経て、本番一週間前からは奏楽堂での舞台稽古となり、2日間の公演を迎えました。舞台稽古からはキャストのみマスクを外し、合唱はマスク着用のままでしたが、昨年度のようなパーテーションを取り払うことで、より自然に動くことができました。
長い期間稽古を重ね表現力を磨いてきた出演者の学生たちが、外部スタッフによる立派な舞台・照明のもと大勢の観客の前で、さらに藝大フィルとの共演によって一本のオペラの公演ができたことは貴重な財産です。下級生は、オペラ公演に至るまで裏方として舞台を支えました。この経験は来年度、自分たちの出演する公演に当たり多くの学びとなったはずです。また学部生は合唱として舞台に参加したことで、オペラへの関心を一層深め、これからの学習・研究において大いに役立っていくものと思われます。
このような公演を維持していくためにも、今後ともどうぞご理解・ご支援をよろしくお願い申し上げます。
オペラ研究部
◯10月6,7日ゲネプロ写真