2021年8月29日(日)、「特別演奏会 音楽劇《エグモント》 ゲーテによる悲劇」を藝大奏楽堂にて上演しました。
本作は、ゲーテによる同名の戯曲のためにベートーヴェンが作曲した劇付随音楽です。現在では序曲のみが単独で演奏されることがほとんどで、その全貌が上演されることはほぼありません。今回の公演では、ゲーテ原作の演劇パートを加え、音楽も序曲のみならず全曲演奏するという野心的な試みを実施しました。
企画・制作は演奏藝術センターが行いました。音楽演奏は、作曲された当時の様式を持つ古楽器を携え、オリジナルな音作りで高い評価を受ける新世代のオーケストラ「オルケストル・アヴァン=ギャルド」です。演劇パートについては、文学座を中心とするプロフェッショナルな俳優たちに依頼しました。
結果、これまでの演奏藝術センターの主催公演の中でも最大規模のものとなりました。音楽、演劇はもちろんですが、舞台美術、衣裳、小道具、映像等は藝大卒業生を中心とする若手アーティストが担当し、まさに芸術の各分野を融合させた藝大ならではの舞台を作り上げることができたものと自負しています。
本公演はもともと、ベートーヴェン生誕250年の記念年に合わせ昨年に実施予定だったものが、コロナ禍のために断念したものです。2021年度に一年延期するにあたり、予算的な目処が何もない中での準備再開となりましたが、その中で藝大フレンズ様からの賛助金をいただけたことは大変有り難く、励みになるものでした。心から感謝申し上げるとともに、今後ともご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いします。
東京藝術大学 演奏藝術センター
楠田健太
【2022.4追記】
本公演の模様を「東京藝大デジタルツイン」のサイトで学外配信開始しました。
是非、下記リンクよりご覧ください。
[データ提供:藝大ミュージックアーカイブ]
特別演奏会~音楽劇《エグモント》
https://dt.geidai.ac.jp/?p=561
≫ドイツ語歌唱部分の日本語訳、日本語セリフ部分のドイツ語訳の字幕付き
©東京藝術大学演奏藝術センター(撮影:進藤綾音)
©東京藝術大学演奏藝術センター(撮影:進藤綾音)
©東京藝術大学演奏藝術センター(撮影:進藤綾音)
©東京藝術大学演奏藝術センター(撮影:進藤綾音)