令和元年度「研究報告発表展」会期終了のご報告
本年の「研究報告発表展」では、おかげ様で来場者数が会期5日間で延べ1900人を上回り、多くのお客様にお越しいただくことが出来ました。
昨年に引き続き藝大美術館陳列館1階での展示となり、15点の修復・模刻制作研究などの作品展示を行いました。
そのうち今回展示された、茨城県楽法寺金剛力士立像吽形像は、像高2,4メートルの巨像ですが長年の風雨にさらされ、損傷が著しかったため本修復に至りました。修復作業をすすめ塗膜を除去したところ、像本来の造形があらわれ、鎌倉時代に隆盛した慶派によって造られたお像であることが分かりました。また、対である阿形像は胎内に室町時代の修理銘札が現存し、史的価値も非常に高い作品として、今後新たな発見が期待されます。それに伴い今回、各メディアへの記者発表という形をとらせていただき、有難いことに多方面からの注目を浴びることとなりました。
これら諸研究の口頭発表として、6月9日に行った、研究担当者による口頭発表会では、別添写真?、?のように大変盛況な会となりました。このような盛会となりましたのも、フレンズ会員皆様のお力添えあってこそのものと存じております。研究室一同、皆様のご支援に心より御礼申し上げます。
今後とも彫刻文化財の保存に貢献できるよう、なお一層の精進をして参る所存です。また、皆様の変わらぬご厚誼を賜りますよう、ここに改めてお願い申し上げます。
(中央棟第一講義室・口頭発表)
(陳列館1階・展示会場)
研究報告展チラシ