2018年9月13日東京藝術大学奏楽堂にて、藝大フレンズのご協力のもと、東京藝術大学音楽学部邦楽科による邦楽絵巻「和楽の美 安土桃山〜信長・秀吉英雄譚〜」を開催いたしました。
東京藝術大学邦楽科全専攻が一堂に会し一つの舞台を創り上げるこの公演は、2015年を「序」として2020年の「東京オリンピック&パラリンピック」に向けて、世界の平和と芸術をテーマに、5年をかけて日本音楽の歴史を辿っていくシリーズの第四弾となります。今回安土桃山時代が舞台となり、時代を代表する二人の武将、織田信長と豊臣秀吉の光と陰を、それぞれ「本能寺の変」と「醍醐の花見」という場面をメインに時代の流れにのせて音楽と美術で表現いたしました。長唄三味線(小島直文)、長唄(味見純)、山田流箏曲(萩岡松韻)、生田流箏曲(上條妙子)、能の観世流(関根知孝)、宝生流(武田孝史)、日本舞踊(花柳輔太朗)、尺八、雅楽など第一線で活躍する本学の常勤教授陣である実演家と、ゲストに薩摩琵琶の平山万佐子、清元節の清元梅寿太夫を迎え音楽を構成し、舞台美術は副学長で油画科の保科豊巳教授が手がけました。同教授デザインによって一幕では本公演を象徴する印象的なモチーフ、二幕では金泥を使った見事な桜を咲かせ、副学長の松下功教授の指揮によって「和楽の美」ならではの西洋オーケストラと邦楽のコラボレーションでフィナーレとなる、豪華で印象的な公演となりました。
藝大フレンズ会員の皆様をはじめ、多くの方々にご来場いただけましたことはとても嬉しく、昨年に引き続き藝大フレンズ助成金をいただき、「挑戦」ともいうべきこの公演を好評のうちに終えることができ、とても感謝いたしております。関係者一同厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
東京藝術大学音楽学部邦楽科一同