2016年7月21日〜8月1日にかけ、若手工芸作家国際交流展「薪技芸・炎」を開催いたしました。この展覧会は、藝大フレンズのご協力のもとに行ったものです。
各国から100名近くの作家の作品が集まり、まさに"世界の工芸の今を知る"という展覧会になりました。
観覧された方々より、今回展示された若手作家の作品の質の高さについて、多くのお褒めの言葉をいただきました。工芸というカテゴリーの中で制作を行っている作家たちであるので、技術的な質が高いのは当然ではありますが、作品の創造性、独自性、アプローチのユニークさ等、藝術にとって最も重要な部分を、多くの作家が先入観にとらわれず表現していたように思います。
工芸は、技術と素材が偉大な先人たちにより、非常に高いレベルで私達に伝承されています。こういったことを学ぶことで確かに質の高い品物は出来上がりますが、ここに時代性、民族性、地域性等を踏まえた独自性を込めた表現を加えなければ、決して良い作品にはなりません。今回の展覧会では、このような作品を多くの鑑賞者に紹介できたことにこそ、大きな意義のあることであったと思います。
薪技芸は若手作家の展覧会であり、当然今回の展示を見た多くの学生達が、近い将来に行われる薪技芸の主役になっていくことだと思います。「第2回薪技芸・炎」がまだ見ぬ未来の主役たちに良いバトンを渡せていれば幸いです。
最後に、今回の薪技芸にお力添えいただいた藝大フレンズ会員の皆様に心より御礼申し上げます。
<写真>上から
開幕式の様子、鑑賞者の様子、陳列館1階展示風景、陳列館2階展示風景、シンポジウムの様子、陳列館外観薪技芸看板