「〈民族音楽〉との邂逅―小泉文夫のメッセージ」のご報告
日時:平成27年7月5日(日)午後2時開演
場所:東京藝術大学奏楽堂
〈民族音楽〉研究家として活躍した故小泉文夫・本学教授の33回忌を記念して、その業績と思想を、門下生や生前に交流のあった関係者の演奏と映像等でふり返りました。
プログラムは、民族音楽学者・小泉文夫の原点であるインド、芸能の高い質と密度で小泉を魅了したバリ島ほか、小泉と関連の深いアジア諸地域の音楽および、日本人に「日本音楽の再発見」を促した小泉の姿勢にちなみ、長唄、邦楽囃子、尺八、雅楽など邦楽諸ジャンルにより構成しました。教育現場における邦楽普及の重要性や、世界における邦楽の浸透など、今日を予見した小泉の見解にも改めて目を向けました。終曲には、小泉が普及に情熱を注いだジャワガムランを据えました。東京藝大初のアジア人専任講師として小泉が招聘したサプトノ氏がこのために来日し、弟子達とともに小泉教授への敬意をこめて演奏を行いました。
藝大フレンズ賛助金を賜り、演奏会実現に大きな後押しとなりました。また会員各位が非常に高い関心を本演奏会にお示し下さいましたことに対し、改めて深謝いたします。
演奏会プログラム
1. 長唄「黎明」
2. 小泉文夫の足跡(画像と動画、ナレーション)
3. 南インド・ヴィーナー独奏:クリティ「シュリー マハーガナパティ」
4. 南インドの声楽:クリティ「ラーガススダー ラサ」
5. インドネシア バリ・ガムラン:グンデルワヤン「ムラッ・ンゲロ」
6. 「モンゴルのホーミー、その技のメドレー」
7. ウイグル・ラワープ「ラク・ムカームのテーゼ間奏曲」
―休憩―
8. 邦楽囃子「三番叟〜五人囃子といっしょ〜」(望月太左衛編曲)
9. 尺八:琴古流尺八本曲「一二三鉢返調」
10.雅楽:高麗楽「白濱」
11.インドネシア ジャワ・ガムラン「小泉文夫"頌"」(サプトノ作詞・編曲)
主催「〈民族音楽〉との邂逅 ―― 小泉文夫のメッセージ」音楽会実行委員会*
*「〈民族音楽〉との邂逅 ―― 小泉文夫のメッセージ」音楽会実行委員会:秋山晃男、植村幸生(実行委員長、東京藝術大学音楽学部教授、同小泉文夫記念資料室長)尾高暁子、久保仁志、小柴はるみ(事務局長)、田村史子、西田克彦、松村智郁子、山川泉