2015年5月
―平成26年度「研究報告発表展」会期終了のご報告―
東京藝術大学大学院美術研究科
文化財保存学専攻保存修復彫刻研究室
本年の「研究報告発表展」では、おかげ様をもちまして、来場者数が会期5日間で延べ1600人を上回り、多くのお客様にお越しいただくことが出来ました。
展示内容は、10点以上の修復・制作研究などの作品展示のほか、CGを駆使した映像発表も行いました。
特に、今回展示された茨城県神崎寺不動明王立像は、平安時代に制作された髪束の形が大変珍しい貴重な作例ですが、虫蝕が著しく、頭部・両足も朽損し、自立不可能な状態であり本修復を実施いたしました。そして昨年度1年間修復研究に取り組み、拝観可能な状態となりました。
また、これら諸研究の口頭発表として、4月17、18日に実施いましたギャラリートーク、制作実演では、写真1、2のように大変盛況となりました。このような盛会となりましたのも、フレンズ会員皆様のお力添えあってこそのものと存じております。研究室一同、皆様のご支援に、心より御礼申し上げます。
今後とも彫刻文化財の保存に貢献できるよう、なお一層の精進をして参る所存です。
皆様の変わらぬご厚誼を賜りますよう、ここに改めてお願い申し上げます。
写真1(陳列間1階・ギャラリートーク風景):上段
写真2(陳列間2階・制作実演風景):下段