日時:平成25年6月22日(土)午後1時
場所:東京藝術大学音楽学部第四ホール
大学美術館にて開催の展覧会「夏目漱石の美術世界展」の関連事業として「夏目漱石の見た能 習った謡」と題した能楽公演を行いました。展覧会では漱石の好んだ美術作品を、公演では、漱石の好んだ能という音楽の世界を知ることにより、漱石作品への理解を深める事に加え、漱石の芸術世界を理解することにも及んだのではないかと思います。また、本学の能舞台は、客席との距離がとても近いため、能楽を間近で鑑賞することができ、大変貴重な機会になったのではないでしょうか。
本公演は、音楽学部邦楽科能楽宝生流・武田孝史教授、高橋憲正助手をはじめ、卒業生および在学生の方々の多大なるご協力により実現致しました。
そして、藝大フレンズの皆様のご支援を頂き、このような公演を開催できましたことに、心より御礼申し上げます。この度は、誠にありがとうございました。
内容:
宮田亮平学長挨拶
古田亮准教授(展覧会企画者)挨拶
演目の解説と漱石作品とのつながり(学術研究員 松村智郁子)
仕舞《花月》『漱石日記』より「明治42年3月12日稽古でなかなか謡えなかった曲」
独吟《俊寛》『漱石日記』より「明治42年4月6日に妻に謡って聞かせた曲」
連吟《三井寺》『漱石日記』より「明治42年7月9日に高浜虚子と謡った曲」
独吟《景清》『行人』より「能の好きな主人公が能《景清》に興味を持ち、実際の上演を見た曲」
独調《羽衣》『永日小品』より「漱石が高浜虚子の大鼓で正月に謡った曲」
能 《高砂》『草枕』より「能《高砂》を見た主人公が、姥の面の表情に感動した曲」
出演者:
武田孝史(兼監修)、辰巳満次郎、小倉健太郎 、水上優 、和久荘太郎、高橋憲正、辰巳和磨、
殿田謙吉、大日方寛、藤田貴寛、幸信吾、佃良太郎、武田伊左、上野能寛、江渕陽三、佐野幹、
澤田景良