日時:平成24年12月7日(金)-12月24日(月・祝)
場所:東京藝術大学陳列館
渡辺好明遺作展-光ではかられた時-を平成24年12月7日〜24日まで18日間に渡り開催しました。渡辺好明先生の学生時代から約30年間に及ぶ研究活動の軌跡と作品の業績を東京藝術大学大学美術館陳列館1、2階に展示し、教職員、学生、一般市民に公開しました。本展覧会は、東京藝術大学の教員と学生、それに生前渡辺好明先生と親しくされていた方々、そしてご親族が待ち望んでいた展覧会でもありました。遺作展を切望する多くの声から渡辺好明遺作展実行委員会は組織され、さまざまなご協力を頂きながら、展覧会が滞り無く開催できましたこと感謝いたします。
振り返れば、遺作展の実現は容易なものではありませんでした。ロウソクやそれに灯される火を主な素材に、インスタレーションという表現スタイルを追求されていた渡辺好明先生の作品を再現することは非常に困難で、また数多く残されたドローイングなどの作品も全てが整理されているわけではありませんでした。そのため、ご遺族の多大なご協力のもとに作品リストの整理が進められ、渡辺好明先生であればどの様に展示されたであろうかと、実行委員一同が常に想いを巡らせながら、遺作展の展示計画は慎重に時間をかけて進められて行きました。度重なる展示計画会議を経て、東京藝術大学大学美術館陳列館1階には平面作品と記録ドキュメントの上映を行い、2階にはドローイングとインスタレーションの作品を中心に展示することが決まりました。展示作業は東京藝術大学の教員が終日立ち会い、まさに一つひとつ手作りで丁寧に会場をつくりあげて行きました。
この渡辺好明遺作展-光ではかられた時-は、ご来場頂いた一人ひとりの心に残る素晴らしい展覧会でありました。藝大フレンズの皆様の支援を頂き、このような展覧会を開催できましたことに、心より御礼申し上げます。
そして大勢の想いが形になったことにこそ、本展覧会の本当の意義がある様に感じました。改めて展覧会を支えて下さった全ての方々に感謝を申し上げます。
渡辺好明遺作展実行委員会