日時:平成24年4月5日(木)‐6月24日(日)
場所:東京藝術大学大学美術館
春のコレクション展は近年、開学以来収集されてきた東京藝術大学の所蔵品の中から、選りすぐりの名品を紹介する機会としてきました。
本年は、国宝《絵因果経》をはじめ重要文化財の狩野芳崖《悲母観音》や浅井忠《収穫》など、指定文化財を中心に古美術から近現代の名品まで幅広く展示しました。さらに、「修復記念 《浄瑠璃寺吉祥天厨子絵》」と「藝大の創成期と依嘱事業」のふたつの特集展示を設けました。「修復記念 《浄瑠璃寺吉祥天厨子絵》」では一昨年に修復を終えた重要文化財の《浄瑠璃寺吉祥天厨子絵》の修復後初の一般公開を行い、本学でのこれまでの保存修復的な研究成果も併せて紹介しました。総合芸術アーカイブセンターが企画した「藝大の創成期と依嘱事業」では、現在美術学部と音楽学部が進めている学史資料のアーカイブ化の活動を紹介するとともに、美術学部からは楠公像や西郷隆盛像など依嘱制作品の研究の成果をしめし、また音楽学部からは明治時代にはじまる全国各地の校歌依嘱制作の様子を楽譜やipadを活用した視聴コーナーを設けて紹介しました。
こうした取り組みにより、これまであまり出品の機会のなかった作品もあわせて展示することができ、多くの来場者の方々に所蔵作品を見て頂くとともに、本学の歴史や活動を知っていただくよい機会となりました。
藝大フレンズの皆様のご支援を頂き、今回このような充実した展覧会を開催できましたことに、心より御礼申し上げます。